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Laforet 1月号

   

「300人の勇士」 亀甲山キリスト教会牧師 伊藤裕史

皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

今年は亥年、干支がイノシシだからという訳ではありませんが、皆さんは士師記を読んだことがありますか。士師記には12名の士師たちが出てきます。「しし」といっても猪ではありません。「さばきつかさ」と言われた民たちの指導者です。一番有名なのはサムソン、ギデオンでしょうか。

そのギデオンは天使からの「勇者よ、主はあなたと共におられます」という言葉によってイスラエルの指導者として立つことになりました。ギデオンが立てられた目的は強大な敵ミデアン人に勝つため。彼らは凶暴で数十万人とも言われる軍隊を持っています。それに対して、ギデオンの率いるイスラエルの軍隊は3万2千人。誰が考えても、これでは勝負にならない、そんな人数でした。

しかし、神様はこの3万2千人では多いと言われ、この中から「恐れおののいている者を帰らせなさい」と指示を出します。確かに、人数だけいても、すぐに逃げてしまうような人がいれば足手まといです。3万2千人のうち、2万2千人が帰ってしまいました。残りは1万人です。こんな人数で戦えるのか、この思いはもっと強まります。ギデオンも一緒だったでしょう。しかし神様はまた言われます。

主はギデオンに言われた。「民はまだ多すぎる。…そこで、あなたのために彼らをえり分けることにする。」(士師記7:4)

神様はそこで特別な方法でもう一度兵士を選ばれました。その結果、300人しか残らなかったのです。ギデオンは結局、この300人で数十万人の軍隊と戦うことになったのです。

そこで神様は1つの作戦を指示します。真夜中、敵陣の中で300人に角笛を吹き鳴らさせ、松明をかざして奇襲させるというものでした。平家物語にも同じような戦いが出てきます。300人で敵中に切り込んでいく。勇気のいることだったでしょう。でもギデオンたちはそれを忠実に行いました。その結果敵は驚いて、逆に恐れを抱き、同士討ちをして自らを滅ぼしてしまうのです。

ギデオンのところに残ったのは恐れのない300人の勇士、数十万人の敵を前にしてもひるまなかったものが逆転を引き起こしたのです。この300人のぶれない、勇気ある行動は今年の干支である猪のようなもの。「猪突猛進」のように一途に進んで行けば、神様はきっと助けて下さるのです。

皆さんが何かをするとき、恐れが必ず出てきます。そして私たちにマイナスの働きをします。この恐れをまず神様に取り除いていただき、今年一年勇気をもって進んでいきましょう。