「霊に燃えて、主に仕え」 亀甲山教会牧師 平賀和弘
「怠らず励み、霊に燃えて、主に仕えなさい。希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。聖なる者たちの貧しさを自分のものとして彼らを助け、旅人をもてなすよう努めなさい。 」(ローマ 12:11-13)
セブンスデー・アドベンチスト教会は、強い再臨信仰を持ちながら、同時に、社会活動を行っている教会です。それは、アドベンチスト教会の特徴のひとつでもあります。
アドベンチスト教会は、強い再臨信仰を持つ教派として誕生しました。イエス様が再び来られることに望みを抱き、その時は近い(黙示録22:20)と信じています。聖書に基づき、イエス様の再臨は、差し迫った歴史上の出来事として受け止められてきたのです。一般的に、再臨信仰は、それが強ければ強いほど、この世への関心は低くなると言われています。また、再臨信仰は、この世は罪の世界であり神の民を迫害する敵と見なされることが強調され、時に、神聖な共同体を守ろうと、分離主義的傾向が強くなることがあります。
しかし、アドベンチスト教会は、この世の営みを否定したり、そこから分離したりする生き方を求めませんでした。イエス様によって救われた者として(ローマ3:23-25)、イエス様の再臨をいかに待つべきかが問われ(ローマ12、マタイ24)、イエス様のように生きる聖化(リバイバルと改革)が求められてきました。そのために、アドベンチスト教会は、社会と積極的に関わってきました。それは、健康食品の開発や製造販売、病院などの医療事業や福祉事業、幼児教育から高等教育にいたる教育機関や出版事業の展開、国際援助を含むさまざまな社会的福祉活動の実践にあらわれています。
究極的な平和な世界、つまり、神様と共に過ごす罪のない世界は、人間のいかなる努力を持ってもなしえません。神様の御業です。神様が救いの計画を成し遂げてくださり、平和な世界がやがて訪れることを感謝します。イエス様が備えてくださった来(きた)るべき世界は、どれほどすばらしい世界なのでしょうか。イエス様の再臨を待ち望み、希望を持って喜び、この世界では、主に仕え、他者に奉仕するものでありたいと思います。