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La foret 3月号

「わたしの領土を広げてください」 亀甲山教会インターン牧師 高橋祐希
  春は、出会いと別れの季節と言われます。卒業式や入学式を迎える学生たちは、特にそのことを実感するでしょう。ある人が「春と言えば、出会いですか? 別れですか?」というアンケートをとったところ、6~7割近くの人たちが「出会い」と答えたそうです。新しい出会いの喜びを期待している人が多いようです。別れは寂しくとも、それは新たな出会いのために必要なものかもしれません。
 聖書の中に、次のような祈りの言葉があります。
「またヤベツがイスラエルの神に、『どうかわたしを祝福して、わたしの領土を広げ、御手がわたしと共にあって災いからわたしを守り、苦しみを遠ざけてください』と祈ると、神はこの求めを聞き入れられた。」(歴代誌上4章10節)。
この聖句は、ヤベツの祈りと呼ばれています。注目したい部分は「わたしの領土を広げ」です。これは、土地を広げてほしいということではなく、様々な人たちと関わらせてくださいという意味が込められています。領土、すなわち関係性の幅を広げてくださいということです。それは、神様から与えられた祝福をまわりの人たちと分かち合うためです。
 この言葉の前に「どうかわたしを祝福して」とあります。自分の祝福を祈ることに抵抗があり、それは御心にかなっていない、高慢な態度なのではないか思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この聖句の最後を見ると、神様は聞き入れられたとあります。祝福を他者と共有するとき、それは神様の御心に適ったものとなります。
別の個所になりますが、次のような聖句があります。
「わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。」(創世記12章2節)。
これはアブラハム(アブラム)に言われた言葉ですが、祝福の源となるように、あなたを祝福するとあります。アブラハムがそうであるように、神様が私たちを祝福してくださる時、私たちを通してまわりの人たちが祝福されることを願っておられます。
今年の春も、新たな出会いがあるでしょう。神様が与えて下さる出会いの中で、祝福を分かち合っていくときに、それは大きな喜びとなります。ぜひ神様に祈ってみてください。「わたしの領土を広げてください」と。神様の祝福が益々広がっていきますように。