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保護者クラス 2015年2月号

おもてなし

「おもてなし」は、2020年オリンピック開催都市に東京が決定した時に、滝川クリステルさんが、一言ひと言ゆっくりと発音したことで、私たちの記憶にもまだ新しい言葉ですが、このおもてなしの心は、相手を思いやる相手本位の精神です。

かつてユダヤ人の父祖アブラハムは、その僕に息子イサクのために妻を探してくるように命じました。僕はすぐにアブラハムの一族の故郷ナホルにらくだ10頭を連れて向かいました。長い旅をしてナホルに着いた僕は、町外れの井戸の傍らで、次のように祈りました。

「神よ、井戸に水汲みに来た娘たちに『どうか、水を飲ませてください』と頼んだ時に、『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれば、その娘こそ、あなたがイサクの嫁としてお決めにものとさせてください」。

 祈りの後、一人の美しい娘が井戸に水汲みに来ました。僕は娘に「水を飲ませてください」と頼みました。すると、娘は僕の必要に応えるだけでなく、らくだにも水を飲ませたのでした。僕は娘に感心し、「どなたの娘か」と確認したところ、主人アブラハムの一族の娘であったことを聞き、神が祈りに応えてくださったことを確信したのでした。

長旅に疲れた僕の必要に応え心からもてなしたこの娘こそ、やがてイサクの妻となるリベカでした。彼女について「際立って美しく」と聖書には記されていますが、相手の立場に立った、おもてなしの精神の持ち主であったからこそ、その美しさは一層際立ったに違いありません。聖書には「何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい」と記されていますが、この「おもてなしの精神」を祈りたいと思います。 

甲山キリスト教会 牧師 東海林正樹


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